2017年9月12日火曜日

くるみのありぐみ



LEIGH(レイ)のダブテールジグのワークショップのご報告。
今回は、北米産ウォールナットと国産クルミ(オニグルミ)の組み合わせで作っていただきました。
同じクルミの仲間でも、色味がずいぶん違うのです。

片側にスルーダブテール(一般的な蟻組・両面に木口が見えるタイプ)、もう片側にハーフブラインドダブテール(包み蟻組・一方の面に木口が見えないタイプ)を削り出しました。オーソドックスな抽斗(ひきだし)の構造ですね。


兎角、難解に思われがちなレイジグ。
そこで、少々厚みのある取扱説明書を思い切ってかいつまんで、ワークショップ用に資料を作成してみました。手順を思い出すための覚書みたいなものです。
まずは上の写真でも紹介している、スルーダブテールとハーフブラインドダブテールについて。



対象機種
LEIGH 12インチ・ダブテールジグ SUPER 12  
LEIGH 18インチ・ダブテールジグ SUPER 18   
LEIGH 24インチ・ダブテールジグ SUPER 24   



加工可能組手
スルーダブテール [蟻組]
B ハーフブラインドダブテール [包み蟻組]  
  B1 バリアブルスペース・ハーフブラインドダブテール [任意で蟻を配置する方法]
  B2 ラベット・ハーフブラインドダブテール [段欠き付包み蟻組]
  シングルパスハーフブラインドテール [同時に21組の蟻組を加工する方法]
ボックスジョイント [あられ組]
スライディングダブテール [蟻溝]
工程
組手
スルーダブテール
B1 ハーフブラインド
1
印付け         (加工時に見える側)
テール
内側
内側
ピン
外側
内側
2
マーキング  
テール
ピンボードの板厚
ビットの刃長(120-811㎜)
ピン
テールボードの板厚
なし
3
ガイドブッシュ
#711C(別売・真円)または
#711C(別売・真円)または
e7(付属品・楕円)
e7(付属品・楕円)
1枚目の加工
テールボード 
テールボード 
4
クランピング
垂直面
垂直面
5
ビット
標準
No.80-8 ダブテールビット(1/2 8°)
No120-8 ダブテールビット(1/2 14°)
その他
(別売)1/4"5/16”・3/8”・7/16” 全8°
(別売)18°・12°・10°(付属)8°全1/2
6
フィンガーアッセンブリー
TD PINS  
HB TAILS
7
目盛
ビットの刃径(No.80-81/2
テールボードの厚さ
8
フィンガーセッティング
両端:ハーフ 残り:任意
両端:ハーフ 残り:任意
9
フィンガー反転
TD TAILS
  ―
10
目盛
ALL
  ―
11
ビットの深さ調整
組手の段差を決定づける
組手のきつさを決定づける
12
切削
バックカットでバリを最小限に
バックカットでバリを最小限に
2枚目の加工
ピンボード
ピンボード
13
クランピング
垂直面
水平面
14
フィンガーアッセンブリー
TD PINS
HB PINS
15
目盛
ビットの刃径(No.80-81/2
テールボードの厚さ
16
ビット
No140-8 ストレートビットまたは
そのまま(ダブテールビット)
#170C スパイラルビット(別売)
17
切削
バックカットでバリを最小限に
木口面なのでバックカットはしない
18
きつさ調整
きつい時
フィンガーアッセンブリーを奥に移動
ビットを引っ込める
ゆるい時
フィンガーアッセンブリーを手前に移動
ビットを出す
19
段差調整
浅い時
ビットを出す
フィンガーアッセンブリーを奥に移動
深い時
ビット引っ込める
フィンガーアッセンブリーを手前に移動



この表だけを見て、決して尻込みしないでください。
やっぱり難解だ、逆効果だ、と言わないでください。
取扱説明書本編はもっと詳しく丁寧で、何しろ分かりやすいイラスト付きです。ただ、その分ページ数が多いので、ポイントをまとめてみたわけです。

とにかく理屈を体感的に理解すれば、さほど難しくはないのです。
そのためにワークショップがあるのです。

まずは9月23日(土・祝)、1席空いてますよ。


「アリ組には興味あるけど、レイジグはちょっと」という方にはより簡易的なこちらもおすすめ。
12インチ・ダブテールジョイントジグ http://www.off.co.jp/item/T_1979.html

ワークショップでレイじゃなくてこっち ⇑ をやってみたいという方もお受けします。