いい本です。
The art of TURNED BOWLS by Richard Raffan
旋盤でうつわ削りしていると、
ほんとはもっと凝ったデザインに挑戦してみたいんだけどな… とか
なんだかまたいつもと同じようなのができちゃったなぁ… マンネリ化??
なんてこと、ありませんか?
私もしょっちゅうそんなこと思いますが、この本はおすすめです。
材料として加工されていない木(樹)そのもののことや、その丸太からチェーンソーやバンドソーなどでどう木取りしていくか。という準備のことに触れながら、
この本のメインの内容、 “うつわ(ボウル)のフォルム、シェイプをどうするか” という超真剣な考察に続いていきます。
全160ページオールカラーで文章よりも圧倒的な量の彼の作品や説明用にカットしたボウルの断面図写真、さらにデザイン考察の為のサンプル図等がこれでもかと登場します。洋書だけど読む本ではなく見る本です。
底部分をどうするか。内壁、外壁部分のカーブは?ふちは?と徹底的に考察。
そしてまん丸の対称なデザインだけにとどまりません。四角いボウル、アシンメトリーなデザイン、生木のターニングでゆがみを楽しむボウルも。
旋盤からおろした後の二次加工、ペイント、着色などについても紹介しています。
おもしろいことにツール(刃物)についての記述がほとんどなく、ほんとにとことんボウルにこだわったインスピレーションサンプルブック的内容で見応え十分。
うつわ削りも、いつもと違うことに挑戦したくなったらこの一冊。